少し前のこと。正月の疲れがようやく取れて、風邪気味だった体調も戻ってきたら、。直木賞芥川賞選考のニュースが目に入った。昨年夏の直木賞作品をまだ読んでいなかったことを思い出し、市立図書館に購読を申し込みに行った。貸し出し中なので購読を予約しておいたら、一週間ほどして予約本が入りましたと電話連絡がきた。

 佐藤正午『月の満ち欠け』をいま半分ちょっとまで読み進んだ。私の好まない筋立てなのだが、人物の心理描写が細やかで、語り口が手馴れているので面白く読んでいる。